「噂の!東京マガジン」

 今朝の噂の!東京マガジンの「噂の現場」コーナーは、千葉県八千代市が舞台で、取材された市民の方たちから、図書館の新館建設の是非がなんども言及されていました。非常に興味深かったです。私は、図書館関係者でありながら、これは、、反対かも、、と、番組だけ見た時点では、思ってしまいました(この問題が整理されたウェブページを発見。こちら)。
 しかし、こういう問題を、図書館関係者の間でも、もっと議論した方がいいですね(されてるのに、私が知らないだけかな)。図書館の開館がなんだかんだ続いていることに、喜んでいるだけというのでは、だめですな。
 21世紀の新しい時代に、自分たちの業界の拡大だけを一本調子で求めていても仕方ないでしょう。日本の図書館界の内側の議論って、すでに、館界の外の人たちから、理解も信頼もされなくなっていると思いますし(というか、聞いてもらったり関心をもってもらったり、すら、できていないような・・)。。私は、よりよい社会の実現のための図書館専門職の必要性を信じていますが、専門職化という近代の社会の経験が、これからもこのまま拡大されて、図書館専門職もその路線のまま主張し続けるべきだということは、当然ですが思っていないわけであります。社会が近代から後近代に向かおうという今日このごろ(今日このごろ??)、内側だけの議論だけじゃ不十分(専門職として自らの専門性とそれについての議論を極めるのはあたりまえ)で、いかに極めた専門性を外に開いて行くかということが、それこそが専門性の発揮であるということは、自明ではなかろうかと(これこそがコラボレーション)。
 司書は専門職という主張はこれからどうなっていくのか。あんまり図書館界ではおもしろい議論を見かけない気がする。丸山和明さんという方が、2006年に発表されていた、日本の教職の"再専門職化"の動向についての論文をいまさら発見(こちら)、非常に考えさせられました。そして、中尾ハジメ先生のHPのこれです。専門家、知識人を、専門職と読んでも、近代の専門職としての図書館専門職が乗り越えなければいけない課題は、見えてくると思いました。
 今日は、区長選挙に行ってきました。候補の中には、図書館政策をポスターにまで書いていた方もおられました。「噂の!東京マガジン」で、インタビューに答えていた女性が、図書館に新館ができたとき、きれいな建物で雑誌もいっぱいあって、「わ〜〜」って喜んだんだけど、次の年?だかに、予算が無いのでって、雑誌がすごく減って、、そんなんぢゃ・・って思った、という趣旨のことをおっしゃっておられましたが、ほんとほんと。今どき箱モノじゃないよね。だいたい、図書館は共有・分かち合い(sharing)の思想だから、もともと理念の本質でエコ的なのよ!やっぱり、きちんと、専門職を養成せねば。