オンラインでの図書館専門職養成国際プログラムの模索

 Netflixの回し者みたいだが,最近,すごく考えさせられたのが,以下の番組。

これを見ていて思ったのが,「個」の強さ。第3エピソードのレディー・カナスタ,第4エピソードの牛肉の解体の仕事に従事するNereida Vejarさん,いや彼女たちだけではない,出てくる人出てくる人が強さの美しさにあふれているように見える。

 『アメリカ人と日本人 : 教科書が語る「強い個人」と「やさしい一員」 』という本があるが,アメリカだけじゃなくて,「強い個人」って世界にはたくさんいるなあと思う。第4エピソードでLAのタコス店でのインタビューが出てくるのだけれど,アメリカ人って病んでるなあ!とアメリカびいきの私が思うほど,この「タコスのすべて」に出てくるみんなが力強くて美しい。(でもそんなメキシコや南米から,アメリカに移民していくのだけれどね...)

 普通の人の個の強さの美をもっと認めないと,信じないといけないのだなというのが私がこの番組を見て改めて思ったことですね。アメリカでは国が一番弱くて,地方政府がその次に弱くて,コミュニティ,家族,でもって個人という話。自立した個人というのがいっちばん強いんだぞ!と聞きますが,日本はまるで反対みたい(笑)。なんて,国政選挙ウィークに書くなんて,センス悪いな,見識疑われるな。

 

 それがなぜ標記のタイトルになるのかと申しますと,今,科研を受けることができて,標記を模索しているのですね。制度を変えるというところは私にはできないな,というか実はあまり自分が興味がないのだなということが,2014年の学校図書館法の法改正(学校司書の法制化)のときにわかったので,ではそこにアプローチするのではなくて,一人でまずやってみるか,と。もちろん,そういうのを面白がってくれる人はいて,大教大の森田英嗣先生なのですけれどね。彼と,科研を受けて,その資金で実施します。国単位で物ごとを変えようとすると,どうしてもボトムアップの発想になってしまうし,もちろんそれはとても大事なことだが,なかなか失敗許されづらくて試行錯誤ってことにはならないから...新しいこと,楽しいこと,挑戦っていうのは,個からしか出てこないのかもなあと思ったのだよね。

 私はずっと,北米の図書館ばかり見てきたが,ヨーロッパにも図書館の文化はしっかりあるので,今回はスペインのバルセロナからも登壇者を迎えます。アメリカの図書館界は近年,"transformation(変容)"一色。でも,ヨーロッパの図書館界では"cultural heritage(文化遺産)"がとても大切なキーワードにされてる。日本はなんだろう❓

 

 会場のモエレ沼公園は,一度は行くべきところですぞ。とても興味深い場所。

 

Road to the Future School and Children’s Librarianship
子どものための図書館サービス専門職養成の国際動向

学校図書館公共図書館の児童サービスの専門職養成プログ ラムも,オンラインでの提供がはじまっています。 北米(アメリカ 合衆国,カナダ)と欧州(スペイン)から,オンラインでのそうしたプログラムを提供する大学の先生方をお招きし,各プログラムの概要と授業方法や内容等について,お話をうかがいます。日本の養成の現状に ついても報告します。
そうしてお互いの現状や課題を理解したうえで,養成の今後のグローバルな展開を展望します。
通訳あり。事前申込制

登壇者
Dr. Sandra Hirsh, Professor and Director
Dr. Mary Ann Harlan, Assistant Professor
 School of Information, San Jose State University
Dr. Jennifer Branch, Graduate Associate Chair and Professor
 Faculty of Education, University of Alberta
Dr. Cristina Correro, Coordinator
 MA in Children's Literature, Autonomous University of Barcelona
Dr. Yuriko Nakamura, Professor and Director
Ms. Ellen Hammond, Specially appointed professor
 Librarian Course, Rikko University

日時・場所・申込先
2019年8月4日(日)10:00-16:30 (12:00-13:00休憩)
@モエレ沼公園ガラス・ピラミッド 
007-0011 北海道札幌市東区モエレ沼公園1-1
***同日,8:30に札幌市民交流プラザからチャーターバスを運行します。終了後も同様に札幌市民交流プラザに向けて運行します。事前にお申込みの方には別途,メールにてご案内いたします。***
こちらよりお申し込みください。

 

主催 子どものための図書館サービス専門職養成研究会
代表・中村百合子(立教大学
副代表・森田英嗣(大阪教育大学),下田尊久(藤女子大学
お問い合わせは, 立教大学司書課程 中村(03-3985-3831)まで