学校図書館の整備充実に関する調査研究協力者会議(第4回)議事録等

 いやあ、標記の議事録と配布資料を見て、ほんとうにクラクラシマシタ。
 第4回議事録の冒頭の「第3回会議におきまして、加藤委員よりヒアリング団体に対し、質問を行いたい委員もいるのではないかとの御発案がありました。これに関して、武島委員より御質問がありましたので、団体からの回答と併せて簡単に御説明差し上げたいと思います。」のご説明!第3回で発表をした団体からの回答に愕然。これは、回答そのものがほんとにこんなにひどいのか?まとめ方、報告の仕方の問題なのか?
 ひどいという言い方は適切ではないと思われる人もいるかもしれないが、私が何をひどいと思っているかというと、結局、第3回に出てきて意見した団体が、現状との関連付けが不十分なまま提言を行なっていたということを露呈していると私には見えるのです。と同時に、「意志」や「覚悟」を私は感じない。ほんとうに学校図書館に専門職を置いて、学校図書館をよくしていきたくて発言している、自分の発言は大いに考えた末のもので責任をとる覚悟は当然ある、という姿勢も覚悟も、これらの回答には、私には、認められないのです。残念です。ほんとうに、残念です。文科省がそうだっていうなら諦めもつくよ、というか以前からついてます(笑)。彼らはバランスの人たちなわけだし、財務省とのやりとりだってしなきゃなんだから、現実的で、そんなに創造的だったりしなくても、仕方ないよ。日本全国の学校をよくする、っていうのは、そんな簡単なことじゃない。私の言ってることの方が"ムチャ"なんだろうと思うよ。でも、今回の会議で起きていることは、違うよね。団体作って、自分たちで発表して提言してるんじゃないですか。その提言に対して質問が出たら、むしろヤッタアよくぞ聞いてくださいましたてな感じで、いくつも追加資料だして、自分の主張の根拠を明らかにし、正しさを主張すべきですよ、この場面では。それができないかぎり、「なんだ、思いつきで発言していたのか」とか「信念があり、責任とる覚悟があって言ってたわけでもないな」とか思われちゃうでしょう。まとめ方、報告の仕方なのかね、この議事録冒頭、信じられないわ。反対に、質問した人はエライ。good questions!
 で、何が起きているかというと、第4回は校長会が続々発言して、もう流れが決まってくる。「学校図書館の整備充実に係るこれまでの意見を踏まえた論点整理(案)」で、「学校司書については、独自の新資格を求める意見がある一方、早急に新資格を創設することは現実的ではなく、また、学校司書の配置は地方自治体や私立学校の自主的な取組により進んで来た経緯があること等に配慮すべきとの意見がある。」とな。「【今後更なる検討が必要と考えられる内容】」として、「(司書教諭について)」は、次の1つだけがあげられている。

○ 司書教諭の専門性の向上のためにどのような施策が考えられるか。

ここで専門性って何のことを言っているのだろう。配置(学校図書館の仕事をできるだけの時間の確保等)の問題はどうするの?これも専門性の発揮の問題だけれど。冒頭の前回からの質問では、次のようにあるんだよね。

全団体への共通の質問として、「学校図書館に専任の司書教諭を配置することが前提での説明であったのか、専任の司書教諭に代わって専門性を有する学校司書を配置してほしいという趣旨の説明だったのか、どちらなのか」という質問に対し、全団体共通して、「司書教諭の配置が前提であるということで説明した」との回答がございました。

ソウナンダア。

 今、24を観ているんです、毎晩1話ずつ。で、やっと今、第4シーズンで、昨日、エピソード19を観たんですね。いろいろあって、今、副大統領が繰り上がって大統領なんですよ。で、この人がですね、リスクをとれない人なんですよ。でもプライドは高くて、余計なことするから作戦が失敗しちゃたんです。第4シーズンまで、何人かのダメリーダーが出てきていて、かつ、何人かのイケテルリーダーも出てきているんですね、このドラマの裏テーマですかっていううくらい、リーダーシップ論になってる。今回のエピソード19の中で、マイケルが「Let them do their job.」って大統領にアドバイスするんです。少なくとも今回この場面ではそうなんですよ。優秀な人を雇うということが前提となるが、雇った人(この場合は専門職)の現場の判断を尊重し、信頼して仕事を任せ、しかしなにかあったら自分が責任をとる、それが真のリーダーでしょう。それは、上に行けば行くほど、そうだと思う。
 リーダーシップ文化というものが、日本ではほんとうに、十分に練られてきていないんだよね。みんなで話し合っているのはいいけれど、責任を取る覚悟もなく発言している人がいっぱいいる。そして、リーダー不在だから、誰も責任をとらない。こういう社会でいいのだろうか?
 ジャックがカッコイイのは、常に作戦の最終目的を明確に認識して行動していて、プロフェッション(専門職)としての信念がブレないから。そして、自分の行動と発言に責任をとる覚悟がいつもあるから。自立しているから。銃を構える姿がカッコイイとか、究極のところで必ず決めるとか、そんなこっちゃないよ!(笑)

(2016.4.15夕刻追記)専門職養成の制度を作るときには、国家・政府、高等教育機関、市場(職場/職能団体)の間での対立や緊張を含んだ、長い検討の過程があるのがふつうというときに、日本の図書館専門職養成については、それに戦略的に取り組めてきていないということがある。これについては、根本彰先生たちが取り組まれたこの論文を読んでください。管理栄養士、臨床心理士の分野がなぜ、司書に比べてベターと思われる制度を作ることができたか、という切り口だと思います。