国立青少年教育振興機構と国立国会図書館国際子ども図書館の調査研究プロジェクト

 研究者って何なのだろうと本気で考え込んでしまう今日この頃です。原発事故、特定秘密保護法学校図書館法、STAP問題、等々、、さまざまなできごとが、今、研究者の社会的な使命について明らかにすることを迫っていると感じます。倫理の問題でもありましょう。
 このブログでも報告してきましたが、2011年春に東京の大学に移ったことで、国の関連機関との仕事に加わるようになりました。それらがやっと形になってきたので、ここにリンク集としてまとめておきたいと思います。
 国立青少年教育振興機構の「子どもの読書活動と人材育成に関する調査研究」では、私は、地域・学校ワーキンググループと外国調査ワーキンググループに所属して、調査に参加しました。前者では、黒沢学先生にご指導いただきながら、文科省学校図書館調査を改めて検討し、子どもの読書活動の推進に関する特徴的な施策を行っている地域の割り出しを行いました(報告書はこちら)。また、戦後、専任の司書教諭として、また専門職の司書として特に児童サービスに熱心に取り組まれた、宅間紘一先生と、脇谷邦子先生のライフストーリーのインタビューを行い、その記録をまとめました(報告書はこちら)。どれも、読み応えがあるものになっているのじゃないかと思っています。インタビュー調査は、お二人の先生方が関西在住でしたし、親しい雰囲気の中で打ち明け話のようなものも含めてお話いただくことが重要と考えたため、なんと関西に複数の調査者が訪問して、行いました。それだからこその内容になっているような気が、私はしています。ほんとうに読み応えがあり、インタビューの準備に加えて、詳しい資料をまとめてくださった宅間先生と脇谷先生には、心より感謝いたしております。また、後者、外国調査ワーキンググループでは、スペインに参りまして、バルセロナ自治大学とバルセロナ大学が連携して開講している学校図書館専門職養成の修士のプログラム等を訪問することができました(報告書はこちら)。これまた大変貴重な機会をいただくことができたと思っております。外国調査にかかる費用は少額ではないですし、この貴重な経験はこの後の日本の学校図書館に何らかの形で、さらに、役立てていきたいと強く思っています。
 そして、国立国会図書館国際子ども図書館の調査は、国際子ども図書館調査研究シリーズの第3号「学校図書館におけるコレクション形成:国際子ども図書館の中高生向け「調べものの部屋」開設に向けて」として、まとまりました(報告書はこちら)。この報告会は7月@国際子ども図書館を予定しています。このときには、ビッグゲストをお呼びできそうな予感!
 それから、こちらはnon-governmentalですが、学校図書館を考える全国連絡会の第17回集会に、おじゃまして、ちょっとお話してきましたときの記録も、まとめていただきました。この会合も、熱くて、よかったです。
 うーん、いろいろなところで、みなさんにお世話になりました(なっています)。悩みは尽きないのですが、行動しつつ考えていかないと、もうずっと下向いて考えこんでしまいそうなくらい、いろいろある時代ですので。。