食と教育

 「Fed Up」という映画をご存知でしょうか。私は、先日、妹から教えてもらって知りました。日本語でも、議論しているウェブページはあるので、検索してみてください。とはいっても、紹介しておきながら、私はまだ観られておりません。ただ、ちょっとこの後、書くことが言いたくなったので書きます。
 現時点までに私が調べた限りで、この映画お内容の多くは、米国に住んだことがある日本人はけっこう知っていることですが、食べ物の問題は、教育の根本的な問題になっていると、最近、感じます。ロスで学部時代の同級生が働いているのですが、その生活を見ると、日本のふつうの人たちよりもずっとよく食品につい知っていて、考えていて、慎重です。いっぽうで、知識がなかったり、お金がなかったりすると、この映画の状況なのだと思います。
 ハワイ大に留学していた時、図書館実習で半年ほど、地元の小・中・高校に通いました。このときにも似たような状況は見ていたのですが、10年以上経って、より大きな断絶が起きているのではないかと感じます。
 日本でも、貧困家庭ではお米ではなくて小麦が食べられているという説があります。実際、スーパーで見ると、おうどんや食パンは、質にこだわらなければ、お米より安く量を食べられるもしくはひとまず満腹になることができる食品でしょう。一人暮らしの学生たちは、冷凍のおうどんをよく買っているようです。しかし、米国在住の友人たちは、小麦を避けているのですよ!グルテンフリーだなんだと言って。小麦は、1960年代から遺伝子組み換えがされていて、すでに種子はみんな、、なんていう話がまことしやかに語られています。小麦はまた、(この映画でだいぶ悪者にされているらしい)お砂糖と、よく組み合わせて調理されますし。あと油とも。
 この映画の中では、専門職団体の問題も指摘されているようですね〜。図書館業界にだって、類似する誘惑ってあると思います。
 こうしてブログで紹介してしまう前に、米国から取り寄せて観た方がいいのはわかっておりますが、しかし、映画そのものというより、食が教育の大きな問題になっているのではないかということを考えたと書きたかったのです。
 学生に、合成洗剤と石鹸について考える機会をもってもらったりすると、「知らなかった」という素直な感想とともに、非常に強い反発が出てきたりします。食についてだと、それほどではないでしょうか。