バルセロナからの客員研究員

 2012年度にバルセロナに調査に行きました。バルセロナ自治大学の教育学・文学系の学部バルセロナ大学の図書館情報学部が合同で提供している、学校図書館と読書推進の修士号プログラムについての調査、というのがメインの目的でした。国立青少年教育振興機構に資金を出していただいて実現し、『子どもの読書活動と人材育成に関する調査研究」【外国調査ワーキンググループ】報告書』の第5章に調査結果を報告しました(口頭での報告もしました)。(この旅のことは以前も書いてます(こちら)。)
 そのときに出会った方たちのご紹介で、この10月末から2017年1月末までの3ヶ月、客員研究員として、絵本作家、編集者、児童文学の評論家のJoan Portell Rifà(ジョアン・ポルテル・リフ)博士を、本学にお迎えしています。(ちなみに、Joanがお名前で、苗字にあたるのがPortell Rifàになります。Portellというのは父方の(父の)姓、Rifàが母方の(父の)姓だそうです。)
 この彼も含めて、けっこう大きなグループで、10月末に、いっしょに気仙沼に行きました。Ristexこのプロジェクトに参加したりしました。そして、先日は、板橋区の保育園で、読み聞かせをしました(板橋区からのプレスリリースはこちら)。そのほかさまざまごいっしょしていて、楽しいのですが、彼と私は英語ですべてをやりとりしているので、どうしてもコミュニケーションに限界がある感じなのです。そこで、彼の母語カタロニア語での講演会を、白百合女子大学の今井福司先生にご相談して、企画しました。すでに今井先生のブログでは告知しています。
 2017年1月23日(月) 18:00〜19:40@白百合女子大学です。演題は、「スペインの児童文学と児童に対する図書館サービス」で、彼の研究テーマを正面からお話いただきます。こちらのサイトからお申込みができます。白百合女子大学関係者以外は、事前のお申込みが必要ですので、お願いいたします。
 彼のブログはこちら国際子ども図書館いたばしボローニャ子ども絵本館の訪問記ももう掲載されています。といっても、カタロニア語ですが。カタロニア語は、google翻訳だと、日本語にすると大混乱ですが、英語にするとけっこうすっきり読めちゃうようになります。
 ちなみに、ジョアンの本は、日本の図書館にほとんど無かったのですが、今回、本学の図書館に、日本で購入可能な限り受け入れていますので、ご関心のある方はどうぞ本学図書館にいらしてください。amazon.comアメリカのアマゾン)で検索すると、さすがにけっこう出てきますけれど。
 あ、そうでした。大事なことを書き忘れるところでした。カタロニア語が、来年(2018)のボローニャ国際児童図書展の特集というのか"honor guest"に選ばれたそうです。国ではなくて言語が選ばれたのははじめてだそうですよ。来年以降、カタロニア語の児童文学への関心が世界的に高まるかもしれませんねーー