モロッコより

 モロッコに来ています。2月12日に,カサブランカ国際図書展とたぶん日本語では聞くSIEL(Salon International de l'édition et du livre)を訪問(こちらにわずかですが情報あり)。図書展というと,出版社や取次店,書店等の業者さんが熱心に来場するものと想像していたら,地元の人たちでいっぱいでした。入場料は10ディルハム,日本円で100円といったところです。町でランチを食べると一人30〜50ディルハムとかいった感じですので(日本人の食べる量で,です。モロッコ人ならこの1.5〜2倍,食べているかもしれません:笑),まあ,外食する人なんか田舎では特に少ないですが,カサブランカの生活で言ったら,10ディルハムの入場料は手軽かと思います。書店が充実していないモロッコでは,この図書展は,本の入手のとても貴重な機会なのだと思います。案内してくださった通訳の方のお話では,年々大きくなっているとのこと。
 そして13日は,カサブランカから東に向かい,アルジェリア国境の町ウジダ(Oujda)に,陸路9時間かけて移動。14日にはウジダで,JICAさんの紹介で,3つの公立小学校と,教師向け資料センター兼公共図書館のようなところ,そして女性の人権に関するNGO(Association Oujda Ain Ghazal 2000)を訪問しました。そして14日は,ウジダから今いるエラシディア(Er Rachidia)に,これまた陸路で8時間ほどかけて来ました。この町は,サハラ砂漠への入口の町だと思いますが,砂漠に遊びに行くのに通過して一晩泊まるとかっていうところのようです。15日と16日,こちらで数校の学校を訪問します。
 現時点では,学校(そして学校図書館)についての考えを書くのはやめておきましょう。まだ学校は3校しか見ていないのですから。しかし,陸路での移動をとおして,モロッコの内陸部に生きる人たちの生活を垣間見,何百年も変わらぬ生活をしているのじゃないかと思うわけですが・・ロバに乗って,チーズ売りに行って・・。だけれども,車をびゅんびゅん飛ばしているこの外国人が横を通って,着いた先ではインターネットをしている。じゃあ,こういうところで,学校教育はどういう子どもを育てたらいいんでしょう?教育の目的が問われていると感じます。